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年賀状の由来や豆知識などなど②

【年賀はがきの種類と販売】

一口に年賀はがきといっても、その種類はさまざまです。また、販売時期なども限定されています。年賀はがきの概要について見てみましょう。

【年賀はがきの種類】
日本郵便によって販売される年賀はがきには『お年玉くじ』のサービスが組み込まれています。結果を毎年楽しみにしている人も多いでしょう。

その年賀はがきには、多様な種類があります。人気キャラクターとタイアップしたものは、子どもたちに喜ばれます。風情ある日本画をあしらったデザインも、新年の雰囲気にマッチして好評です。

オリンピックなどの大きな行事やイベントがあると、寄付金付きの年賀状も販売されます。年賀状を送ることで、対象となったイベントに協力できるのです。

【販売期間】
日本郵便は例年11月1日に年賀状の販売を開始します。

年賀状を出す人には、デザインを考え、印刷をし、そして宛名を記載・貼付けする作業が必要です。余裕を持って準備ができるように、2カ月ほどの期間を想定して発売がスタートしていることになります。

メディアなどでは11月1日に列を作って販売を待ち望んでいた方々の様子を放映しますが、年の瀬が迫ってきた風物詩となっている感がありますね。

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年賀状の由来や豆知識などなど①

【年賀状はいつから始まったのか】
日本の文化・風習の一つとして、年賀状は深く根付いてます。会う機会が絶えて久しい友人などから届く新年の便りは、嬉しいものです。

最近は、メールやSNSなどのメッセージを用いる人も増えています。日本郵便によると、年賀状の代名詞ともいえる「お年玉付郵便はがき」の発行枚数は、2004年用の約44.6億枚をピークに年々減少が続き、ここ数年は20億枚台まで低下しました。

しかし、ハガキで届く挨拶には温もりが感じられ、年賀状を大切に思っている人は今もなおたくさんいます。その年賀状という慣例は、いつから始まったものでしょうか。その歴史を探ってみましょう。

【年賀の歴史】
人類史上には、古代より年賀を祝う風習が各地であったようです。人類初の文明を持ったといわれるメソポタミアでも、宗教的な新年行事が行われていたとされています。

古代の社会で『1年』という概念が生まれた背景には、狩猟採集型から農耕牧畜型社会へと発展したことがあげられます。農作物を育てる上で、季節を考慮することが重要だと気付いたからです。

その後、天文学が発達すると、1年は『365日』であることが分かってきます。これは、農耕牧畜型の生活をする上で、より細かく生産活動に取り組める貴重な発見でした。

キリスト教の広まりで共通の暦が使用されるようになると、『月』『日』『曜日』という規定が誕生します。そして、1月1日を節目ととらえるようになり、新年という考え方が定着していったのです。

日本における年賀の歴史も食糧生産と暦が密接に関わっており、その風習は今も受け継がれていると言えるでしょう。

【年賀状の変遷】
日本の年賀状の形といえば、切手に変わる朱色のプリントがなされたスタイルが、ポピュラーです。そのようなデザインの年賀状は、どのような歴史をたどってきたのでしょうか。

スタンプを押す消印を廃止して現在の形になったのは、1961年のことです。その後、増加する郵便物の処理スピードを上げるため、68年に郵便番号制度が導入され、ほぼ現在のスタイルになりました。

75年には配達数が25億枚にまで達した年賀状は、出す側の労力軽減へのニーズも高まります。そして、79年頃からは、文字や写真を印刷した年賀状が普及し始めます。

その年賀状も、人間関係のあり方の変化や、携帯端末の進歩による通信手段の発達などにより近年は減少傾向が加速しています。

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どうして、年末に餅つきをするのか?

日本では、3月のひなまつりのときに「ひし餅」、5月のこどもの日のときは「かしわ
餅」を食べるなど、御祝いをするときに、昔から餅つきをしてお餅を食べていました。
そして、年末、つまり、12月の終わり末にも必ず餅つきをしました。これには2つの大事な意味があるのです。

1つは、お正月に飾る「かがみ餅」を作ることです。
これは、新しい年の神様である「歳神様」をお迎えして「新しい
1年が幸せであるように」お祈りするためです。「かがみ餅」は、
お正月の間、この歳神様がゆっくり過ごす場所なのです。
ちなみに「かがみ餅」の歴史はとても古くて、今から1300年くらい前の奈良時代頃から神社にお供えされるようになったそうです。
もう1つは、お餅には、神様がくれる元気な力が入っていて、それをお雑煮として食べることで「生きる力」がつくことです。

皆さんは、お正月にお年玉をもらいますね。今は、お年玉というと「お金」をもらいますが、昔は、神様からいただいた元気が入った「かがみ餅」をお父さんから家族のみんな
に分けてもらうことが「お年玉」でした。つまり、昔は「お年玉」として、お餅を分けてもらい、お雑煮として食べることで1年間、元気に過ごそうとしたのです。
ひなまつりやこどもの日に、それぞれ「ひし餅」や「かしわ餅」をお供えして食べているのも、神様から元気や生きる力をもらっているのです。

ちなみに、かがみ餅の上に、みかんが乗っていますね。これは、
昔から続いている家が子供や孫まで「代々」長く続くように…とい
う意味で、もともとは「橙(だいだい)」というみかんによく似た果物を乗せていたのが
「橙」だとちょっとどうもバランスがよくないということで、いつの間にか、みかんに変わったのだそうですよ。

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事始めなど年始を迎えるための風習①

寒さがひとしお身にしみるころとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。年末年始の慌ただしさも過ぎて、今年もほぼ2カ月が過ぎようとしています。お正月を迎えるにあたり、皆様の家ではどのような準備を行いますか?大掃除を行ったり、門松を出したり、お節料理を作ったりと、家々によって年末の準備は違うかと思います。そもそも年末の準備そして12月に送り合うお歳暮の云われはどこから来るのでしょうか。本日はそういう風習についてお話したいと思います。

1 事始めとは
2 煤払い
3 松迎え
4 年男

事始めとは

まずは事始めという言葉の意味についてご説明します。これは正月事始め(しょうがつごとはじめ)とも言い、正月を迎えるための準備をし始めることです。以前は旧暦の12月13日に行われていましたが、現在は新暦の12月13日に行われています。まだ今のように電気などが発達していない頃は、正月のお雑煮などを焚くための薪などを用意するため、山で必要な木を取ってくるという習慣があったそうです。なぜ12月13日に行われるようになったかというと、江戸時代中期まで使用していた宣明暦では鬼の日にあたり、鬼の日には婚礼を上げる以外のことをするのに相応しいとされており、お正月の神様を迎えるにも良い日であるという理由からだそうです。

京都の祇園ではこの事始めの習わしが今も続いており、芸妓や舞妓が芸事の師匠や普段出入りするお茶屋を訪れ、挨拶をするのだそうです。

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お花見の意味や由来

桜のお花見の意味とは?
桜のお花見の意味や由来は?簡単に子供に伝えるには?2
一方、庶民にとってのお花見は貴族と違った意味合いがありました。

もともと、花見の習慣そのものは、
嵯峨天皇が開催した平安時代よりもさらに前、
奈良時代には既に存在していたのです。

この頃の花見は花の美しさを楽しむ、
というよりも神事としての意味合いがありました。

桜は、田の実りを司る「サ神」様が座る場所という
意味の「クラ」が組み合わさり、「サクラ」と呼ばれるようになった
というのが主流の説。
だんだん暖かくなる時期に花を咲かせるので、
田植えを始める時期の目安としても重宝されました。

さらに、花見の対象が桜となる前の梅は別名「春つげ草」とも言い、
春の訪れを告げる花。

現在のように正確な気温を知る術がない昔であれば、
梅や桜は、田植えのタイミングを計るのに
重要な花だったと想像がつきます。

特にこの頃は、庶民のほとんとが自給自足だった時代なので、
田植えができないことが、そのまま食料難に繋がります。

田植えの時期を知らせる桜は田植えを司る神様の特別な場所として、
大切にされたのは当然の成り行きだったのかもしれません。

実際、神事として特色が強かった頃は、
桜が咲くのはサ神が天から降りてきた
サインと考えられていました。

花の根元に食べ物などをサ神へお供えし、
秋の豊作を願ったのです。

また、お供え物は神様に捧げられた特別なもの。

お供えした後の食べ物は、下げた後は皆で分け合いましたが、
これはサ神の力を体へ宿したり、汚れを祓う狙いがありました。

この考え方は現在でも、お供え物や鏡餅などに
通じる物がありますね。

時代の流れの中で、農業の生産性が向上し、
サ神の信仰は薄れましたが、桜の下で美味しい物を
食べて楽しむ習慣だけは残ってきたのです。

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季節の行事食について(冬)

冬の行事と行事食

雪が降り積もり、生き物たちも身をひそめる冬。

寒さが厳しいというだけで、冬は嫌い!という方もいらっしゃることでしょう。

でも、この厳しい寒さがあるからこそ、日本には、おいしい日本酒や味噌、醤油が存在しています。

七五三 11月15日

◎行事食:千歳飴・赤飯

七五三は、女の子は三歳と七歳、男の子は三歳と五歳の年に、これまでの成長に感謝し、将来の健康と幸福を祈る行事です。

千歳飴は、長寿を願って細長く、縁起が良いとされる紅白の色が付けられており、その袋には、縁起物の「鶴亀」や「松竹梅」が描かれています。

大晦日 12月31日

◎行事食:年越しそば

大晦日には年越しそばを食べるという風習は、定番中の定番かもしれませんが、中には「年越しうどん」という地域もあるようです。

お正月 1月1日

◎行事食:おせち料理

古き時代の宮中では、正月や五節句に「節会せちえ」と言われる宴が催されていました。

その際に、神様に供えたり、振舞われる料理を「御節供おせちく」といいます。

おせち料理の「おせち」は、御節供が略されたものです。

人日の節句 1月7日

◎行事食:七草粥

人日じんじつの節句ってなに?と思った方もいらっしゃるかもしれません。

でも、行事食をみれば、七草ね!と解っていただけたのではと思います。

小正月 1月15日

◎行事食:小豆粥

小正月は、かつて旧暦を利用していた頃の風習が、現在まで受け継がれているものです。

歳神様を迎える「お正月(大正月)」に対し、豊作や繁盛を祈る家庭的なものが「小正月」となります。

節分 立春の前日

◎行事食:恵方巻き

節分の日は、立春の前日にあたります。

旧暦の時代には、立春から1年が始まるという考え方もありました。

節分とは、まさに!季「節」を「分」ける日だったのです。

節分には豆まきというのも、定着している行事のひとつですね^ ^

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季節の行事食について(秋)

山々が色づき始めると、もうすぐそこまでやってきてるのが冬です。

木枯らしに舞う落ち葉もまた美しいものですが、春の桜吹雪とくらべると、なんとなく物悲しいものがあったりもします。

お盆

◎行事食:精進料理

お盆に霊供膳を供えるお宅であれば、行事食が精進料理ということを解っているかもしれません。

お盆の精進料理は、二汁五菜です。

秋彼岸

◎行事食:おはぎ(ぼた餅)・団子

秋のお彼岸は、秋分の日を中日とした前後3日間の1週間です。

行事食は、春彼岸と同じになります。

お月見

◎行事食:衣かづき・月見団子

十五夜の日に、お月様がよく見える窓辺にススキや団子をお供えして月を愛でるのが、俗にいうお月見です。

お月見の頃は秋の収穫期でもあり、その時期に収穫された初物もお供えとします。

別に「中秋の名月」や「芋名月」とも呼ばれます。

 

重陽の節句

◎行事食:菊(食用菊)

重陽の節句は、五節句のひとつで、邪気を払い長寿を願う節句です。

「菊の節句」とも呼ばれています。

亥の子 旧暦10月亥の日

◎行事食:亥の子餅

亥の子は、稲の収穫が終わって農作業が一段落した頃に行われる収穫祭で、「亥の子の祭」や「玄猪げんちょ」とも呼ばれます。

稲の収穫が終わるまで田んぼを見守ってくれた案山子への感謝とともに、田の神を山へ返す農耕儀礼です。

現在では、主に関西地方に多く残る風習になります。

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季節の行事食について(夏)

若葉生い茂る清々しい時期が過ぎると、じめじめとした梅雨が訪れ・・・その後は、じりじりとした暑さが覆いかぶさってくる夏の季節。

各地で、夏祭りや花火大会が多く開催される時期でもあります。

端午の節句 5月5日

◎行事食:柏餅・ちまき

端午の節句はこどもの日!ということは、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

言うまでもなく、男の子の健康と出世を願うお祝いの日として根付いている行事です。

夏越の祓(なごしのはらえ) 6月30日ころ

◎行事食水無月みなづき

夏越の祓は、一年の前半(半年)分の厄を払って、残る半年の健康と厄除けを祈願する行事です。

もしかしたら、この行事も聞いたことがないけど、行事食の水無月ってなに?と思っている方が、多くいらっしゃるのでは?と・・・。

水無月は、白いウイロウの上に小豆をのせ、三角形に切り分けられたお菓子です。

七夕 7月7日

◎行事食:そうめん

七夕と聞いて思い浮かぶのは、織姫と彦星の伝説ではないでしょうか。

織姫にちなんで、裁縫の上達を願う風習(乞巧奠きっこうでん)が中国から伝わり、日本の棚機女たなばたつめ信仰と結びついたものが七夕の節句です。

その昔、七夕には索餅さくべいというお菓子を食べる風習がありました。

そうめんは、この索餅が時の流れと共に変化したものと言われています。

夏土用

◎行事食:うなぎ

土用の丑の日と言えば、やっぱりうなぎ!ですよね?!

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季節の行事食について②

季節の伝統行事と行事食

日本全国津々浦々、伝統行事というものは大きな違いが無いと思いますが、行事食となると地方によって微妙に違ったりもしています。

さすがに、すべては調べつくせないため、代表的なものを中心に紹介させていただきます。

先にお断りしておきますが、ここでの春夏秋冬は、

  • 春:立春~立夏の前日まで
  • 夏:立夏~立秋の前日まで
  • 秋:立秋~立冬の前日まで
  • 冬:立冬~立春の前日まで

と、こよみを基に区分しています。

また、新暦において決まった月日のある行事だけになりますが、その日にちを記載しました。
※お彼岸のように、その年によって変化があるものは、省かせていただいていますのでご了承ください。

さらに、当ブログ内での関連記事もご案内していますので、ご興味があればご覧になってみてください。

それでは、春の行事と行事食から進めていきます。

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季節の行事食について(春)

日を追うごとに暖かさが増してくる春は、草木が芽吹き、さまざまな生き物が活動を始める季節です。

うららかな春の日差しは、なんとなぁくホンワカした気持ちにさせてくれます。

多くの人が楽しみにしているだろうお花見も、春の風物詩です。

針供養 2月8日

◎行事食六質汁むしつじる・豆腐やこんにゃくなどの柔らかい物

針供養は、折れたり錆びたりした針を、豆腐やこんにゃくといった柔らかい物に刺して供養する風習で、各地の寺社において供養祭が行われます。

六質汁は、ゴボウ・大根・里芋・人参・こんにゃく・小豆の6種類の具を入れた味噌汁で、事八日の日(2月8日・旧暦12月8日)に食べられていたことから、おこと汁とも呼ばれています。

初午 二月最初の午の日

◎行事食:いなり寿司

初午はつうまは、2月の一番初めに訪れる午の日に行われる、稲荷神社のお祭りです。

行事食は、稲荷神社にお供えするおいなりさんと同じいなり寿司です。
上巳の節句 3月3日

◎行事食:ちらし寿司・はまぐりのお吸い物

日にちを見て、あれ?と思った方もいると思いますが、上巳じょうしの節句ひな祭りを指しています。

女の子の健やかな成長をお祝いする節句として、浸透している行事です。

ひなまつりは、平安時代に行われていた「ひいな遊び」と中国から伝わった「上巳の節句」が結びつき、日本独自の風習となったものです。

春彼岸

◎行事食:ぼた餅(おはぎ)・団子

春のお彼岸は、春分の日を中日ちゅうにちとした前後3日間の1週間となります。

花まつり

◎行事食:甘茶

花まつりは、お釈迦様の誕生日を祝う仏教行事です。

花御堂に安置されたお釈迦様の誕生仏に、竹の柄杓ひしゃくで甘茶を灌ぐことで誕生日を祝います。

甘茶は、アマチャの若葉を発酵・乾燥させたものを煎じた飲み物で、古くから生薬として用いられてきました。

花まつりでは、参拝者へ甘茶のお振舞があります。

その甘茶を飲むと、無病息災で過ごすことができるとか、目につけると目がよくなるなどの言い伝えがあります。