カテゴリー
日本風習

初詣の意味や由来①

初詣とは新しい年が明けて初めて、お寺や神社へお参りすることです。

お正月の3が日や松の内(7日、または15日まで)、遅くても1月中くらいまでには初詣に行くという方が多いのではないでしょうか。

初詣の由来は平安時代からある「年籠り(としごもり)」という風習から来ていると言われています。

大晦日から元旦にかけて氏神様のいる神社にこもり、新しい年の豊作や安全を夜通し祈願するという風習です。

やがて、年籠りの風習は大晦日にお参りをする「除夜詣」と元旦にお参りをする「元日詣」の2つに分かれます。

江戸時代頃までは元日詣では「恵方詣」とも呼ばれ、その年の恵方の方角にあるお寺や神社を参拝していました。

その後、時代の流れとともに簡略化され元日のお参りだけが残り、交通網の発達により氏神様や恵方にこだわらずに好きなお寺や神社にお参りに行くようになりました。

「初詣」という言葉が使われるようになったのは大正時代頃と言われています。

【改めて初詣に行く意味を知り、新年を気持ちよくスタート】
初詣とは新年にお寺や神社を参拝して、昨年一年を無事に過ごせた感謝を伝えると共に新しい年の幸せを願う行事。

初詣は、仏様や神様がお寺や神社にいらっしゃる時期に、1年間無事に過ごせた感謝と、今年も無事に過ごせますようにと、新年のご挨拶と幸せの願掛けをするという意味があります。

お正月の松の内の期間(関東は1月7日まで、関西は1月15日まで)はお寺や神社に、その土地を守る氏神様がいらっしゃると言われています。

このような歴史や由来、意味を知ったうえで訪れると、感慨深い新鮮なお参りとなりそうですよね。

また、新しい年が始まるとなぜだか気持ちも新たに身の引き締まる思いがします。

新年に新しい気持ちで家族と一緒に初詣に行くというのも、新しい年を気持ちよくスタートさせる行事の一つと言えるのではないでしょうか。

カテゴリー
日本風習

年賀状の由来や豆知識などなど③

【年賀状の作成はいつから?】

新年の挨拶として年賀状を送るなら、ふさわしい時期に届くように発送したいものです。お正月気分が抜けてから届く年賀状では、あまり体裁はよくないでしょう。

一般に「松の内」と呼ばれる7日までなら許容されるとも言われますが、松の内の解釈も15日までとする説もありますので、新たな年を迎えた喜びがあるうちに届けるのがマナーです。

【元旦に届けたいならいつから作るか】
年賀状の準備には、それなりに手間がかかるものです。労力をかけて送るのですから、できればきちんと元旦に届くように手配しましょう。

しかし、投函は、ただ早ければよいものでもありません。なぜなら、早すぎると一般の郵便と判断され、時季外れの配達になってしまう恐れがあるからです。

確実に元旦に届けたいなら、12月20~25日を目途に投函することをおすすめします。それ以降だと、三が日を過ぎてからの配達になってしまうこともあります。

【年賀状期間が過ぎたら寒中見舞いに】
「どうしても年賀状の準備ができなかった」「大切な人に出し忘れてしまった」。そのようなケースもあるでしょう。それでも春の前にあいさつ状を送りたい時には、どうすればよいでしょうか。

その場合には、寒中見舞いにするという手があります。寒中見舞いという言葉を初めて耳にする人もいるかも知れません。しかし、以前からある風習の一つです。

暑い時期に相手の体を思いやる暑中見舞いは広く知られています。同様に厳しい寒さの中でも健康で過ごしていることを願い、寒中見舞いを宛ててみてはいかがでしょうか。

寒中見舞いは、喪中の家庭への年賀状代わりの挨拶としても活用できます。

カテゴリー
日本風習

年賀状の由来や豆知識などなど②

【年賀はがきの種類と販売】

一口に年賀はがきといっても、その種類はさまざまです。また、販売時期なども限定されています。年賀はがきの概要について見てみましょう。

【年賀はがきの種類】
日本郵便によって販売される年賀はがきには『お年玉くじ』のサービスが組み込まれています。結果を毎年楽しみにしている人も多いでしょう。

その年賀はがきには、多様な種類があります。人気キャラクターとタイアップしたものは、子どもたちに喜ばれます。風情ある日本画をあしらったデザインも、新年の雰囲気にマッチして好評です。

オリンピックなどの大きな行事やイベントがあると、寄付金付きの年賀状も販売されます。年賀状を送ることで、対象となったイベントに協力できるのです。

【販売期間】
日本郵便は例年11月1日に年賀状の販売を開始します。

年賀状を出す人には、デザインを考え、印刷をし、そして宛名を記載・貼付けする作業が必要です。余裕を持って準備ができるように、2カ月ほどの期間を想定して発売がスタートしていることになります。

メディアなどでは11月1日に列を作って販売を待ち望んでいた方々の様子を放映しますが、年の瀬が迫ってきた風物詩となっている感がありますね。

カテゴリー
日本風習

年賀状の由来や豆知識などなど①

【年賀状はいつから始まったのか】
日本の文化・風習の一つとして、年賀状は深く根付いてます。会う機会が絶えて久しい友人などから届く新年の便りは、嬉しいものです。

最近は、メールやSNSなどのメッセージを用いる人も増えています。日本郵便によると、年賀状の代名詞ともいえる「お年玉付郵便はがき」の発行枚数は、2004年用の約44.6億枚をピークに年々減少が続き、ここ数年は20億枚台まで低下しました。

しかし、ハガキで届く挨拶には温もりが感じられ、年賀状を大切に思っている人は今もなおたくさんいます。その年賀状という慣例は、いつから始まったものでしょうか。その歴史を探ってみましょう。

【年賀の歴史】
人類史上には、古代より年賀を祝う風習が各地であったようです。人類初の文明を持ったといわれるメソポタミアでも、宗教的な新年行事が行われていたとされています。

古代の社会で『1年』という概念が生まれた背景には、狩猟採集型から農耕牧畜型社会へと発展したことがあげられます。農作物を育てる上で、季節を考慮することが重要だと気付いたからです。

その後、天文学が発達すると、1年は『365日』であることが分かってきます。これは、農耕牧畜型の生活をする上で、より細かく生産活動に取り組める貴重な発見でした。

キリスト教の広まりで共通の暦が使用されるようになると、『月』『日』『曜日』という規定が誕生します。そして、1月1日を節目ととらえるようになり、新年という考え方が定着していったのです。

日本における年賀の歴史も食糧生産と暦が密接に関わっており、その風習は今も受け継がれていると言えるでしょう。

【年賀状の変遷】
日本の年賀状の形といえば、切手に変わる朱色のプリントがなされたスタイルが、ポピュラーです。そのようなデザインの年賀状は、どのような歴史をたどってきたのでしょうか。

スタンプを押す消印を廃止して現在の形になったのは、1961年のことです。その後、増加する郵便物の処理スピードを上げるため、68年に郵便番号制度が導入され、ほぼ現在のスタイルになりました。

75年には配達数が25億枚にまで達した年賀状は、出す側の労力軽減へのニーズも高まります。そして、79年頃からは、文字や写真を印刷した年賀状が普及し始めます。

その年賀状も、人間関係のあり方の変化や、携帯端末の進歩による通信手段の発達などにより近年は減少傾向が加速しています。

カテゴリー
日本風習

どうして、年末に餅つきをするのか?

日本では、3月のひなまつりのときに「ひし餅」、5月のこどもの日のときは「かしわ
餅」を食べるなど、御祝いをするときに、昔から餅つきをしてお餅を食べていました。
そして、年末、つまり、12月の終わり末にも必ず餅つきをしました。これには2つの大事な意味があるのです。

1つは、お正月に飾る「かがみ餅」を作ることです。
これは、新しい年の神様である「歳神様」をお迎えして「新しい
1年が幸せであるように」お祈りするためです。「かがみ餅」は、
お正月の間、この歳神様がゆっくり過ごす場所なのです。
ちなみに「かがみ餅」の歴史はとても古くて、今から1300年くらい前の奈良時代頃から神社にお供えされるようになったそうです。
もう1つは、お餅には、神様がくれる元気な力が入っていて、それをお雑煮として食べることで「生きる力」がつくことです。

皆さんは、お正月にお年玉をもらいますね。今は、お年玉というと「お金」をもらいますが、昔は、神様からいただいた元気が入った「かがみ餅」をお父さんから家族のみんな
に分けてもらうことが「お年玉」でした。つまり、昔は「お年玉」として、お餅を分けてもらい、お雑煮として食べることで1年間、元気に過ごそうとしたのです。
ひなまつりやこどもの日に、それぞれ「ひし餅」や「かしわ餅」をお供えして食べているのも、神様から元気や生きる力をもらっているのです。

ちなみに、かがみ餅の上に、みかんが乗っていますね。これは、
昔から続いている家が子供や孫まで「代々」長く続くように…とい
う意味で、もともとは「橙(だいだい)」というみかんによく似た果物を乗せていたのが
「橙」だとちょっとどうもバランスがよくないということで、いつの間にか、みかんに変わったのだそうですよ。